- 警察官だけど、メンタルを病んでうつ病になってしまった。
- 休職中だけど、今後どうしたらいいんだろう。
- 将来のことも心配だけど、まずは病気も治したいし…
この記事では、こうした疑問や悩みにこたえます。
私は3年間、警察官をやっていました。
仕事が辛すぎて、適応障害(うつ病の手前みたいなの)になって、休職したのちに退職しました。
休職中の転職活動で何とか復活。
ちなみに、実は私は臨床心理士と公認心理師というカウンセラーの資格も持ってます。
それなのにメンタル病みましたけどw
私がメンタルを病むまでと、休職してそこから復活するまでを大暴露。
さらには心の専門家としての注意点も踏まえながら、あなたのこれからを一緒に考えて行きます。
目次
最優先は休職期間にうつ病などの病気を治すこと
心でも体でも、何かしらの診断名がついていて、休職中であるあなた。
病気の治療が最優先です。
病気が治らないことには、次も何もできないから。
復職するにも転職するにも、耐えられる心身が必要。
特にメンタルの疾患の場合、ちゃんと治さないと冷静な判断ができないおそれがあります。
体験談:仕事辛すぎてちょっと頭おかしかった私
私は適応障害という、ざっくりいうと「うつ病の手前」みたいな病気でした。
しかも、その後早々に転職活動を始めてるくらいには症状は軽い感じ。
軽症の私でも、当時かなりおかしかった。
- 仕事中ぼーっとする
- 考えがまとまらない
- イージーミスを連発
これは、まだいい方。
運が悪ければ死んでいた
何がヤバいって、
「仕事に支障はあるけど命に支障のない事故にあいたい」
と思いながら、通勤途中にある見通しの悪い信号のない交差点を、左右確認せずにチャリンコで突撃していたことです。
そんな都合よく、いい感じなケガできる確率に期待して、命かけてるの何?w
運が悪ければ、あの時死んでたと思います。
私は7時前には庁舎にいたので、交差点は朝早すぎて車も来なかったので、今も図々しく生きてますw
こんな精神状態でまともな転職活動なんて、到底無理。
転職じゃなくて、人生がそもそもヤバいw
焦らなくて大丈夫です【生きる速度は人それぞれ】
- 「一日中寝てばかりいる」→いいんです
- 「こんな自分が生きていてもいいんだろうか」→いいんです
生きる速度や、病気の治る速度は人それぞれです。
本来、人と比べるものでもありません。
もしあなたが今元気なら、「早く求人申し込まないと、人にいい求人とられちゃう」と、頑張って履歴書作るのも応援します。
でも、病気が治ってない状態で転職活動のレースに参加するのは、足骨折してるのにフルマラソンに参加するようなものです。
確かにやろうと思えば、折れてない片足飛びで走れ?ます。
でも、遅いし転びやすいし、無駄な負荷で折れてない足を痛めたりするリスクが大。
ちゃんと足直してから走れば、自己ベスト出せるかもですよ。
だから、まずはちゃんと病気を治しましょう。
絶対治る保証はないが治らない保証もない
あなたの病気について
- 「絶対治ります」
- 「また働けるようになります」
と軽率にはいえません。
実際、絶対治る保証はどこにもありません。
私自身、適応障害で比較的症状が軽いながらも
- いつ治るのだろうか?
- また働けるようになるのかな…
- 復帰しても再発したらどうしよう
という不安でいっぱいでした。
メンタルが落ちていた時は、頭痛や体のだるさで起き上がれないことも。
絶対よくなる保証はありませんが、絶対治らない保証があるわけでもないです。
つまりどうすればいいかって、今できることをやる。
ベストではなくても、その時その時でベターな判断をしていく。
適応障害でもうつ病でも、体の病気でも。
症状や治療の経過は人それぞれです。
あなたのペースで過ごしていていいんです。
私がメンタル病んで休職→転職活動→警察官退職までの流れ
私が実際にメンタル病んでから退職までの流れを紹介します。
あくまで一例です。
ちなみに、より詳しい話や転職した先の人生については「大丈夫会社をやめても生きていける」というエッセイ本でくわしく書いています。
文学フリマというイベントで、初参加ながら完売した本です。
無料で冒頭読めます。
警察官で死にたい消えたいと思うほどきつかった
私には、公務員や警察官という働き方が本当に合っていなかったと思います。
- 人とのコミュニケーションが苦手
- 不規則な生活リズムが辛い
- 気にしやすかったりいわゆる神経質な性格
それでもやれるかなって思ってたんですけど、実際やってみたら思いのほかしんどかったです。
このブログの他の記事で書いているのですが、HSPという性格傾向があるのかなと思います。
メンタルを病んだのには、他にもいろいろ理由はあります。
- めっちゃあたりの強い上司がいる
- 朝は7時前に出勤夜は23時頃帰る(遅ければもっと)
- 当直明けからそのまま日勤
- 休みはなし
- 仕事から受けるストレスがデカい
こういう毎日を続けていて、心身ともに疲れ切ってました。
しかも、係のほかの上司や先輩はみんなご飯作ってくれたり、家事をやってくれる嫁がいました。
私は独身。
夜中で洗濯機は回せない。
スーパー開いてる時間には帰れない。
「生活がままならねぇ…」ってなってましたw
そして、交差点を「仕事に支障があるけど、命に支障はない事故にあいたい」と思ってチャリンコで突撃の日々。
とりあえず休むことにした
ある日の朝思いました。
朝起きた瞬間から、こんなに体がだるい。
交差点に「仕事に支障があるけど、命に支障はない事故にあいたい」って思いながら突っ込んでる。
これはおかしい、と。
そして昔、うつ病経験のある上司が
「ヤバいなって思ったらとりあえず休めばいい」
といっていたのを思い出しました。
で、ある日遂に「体調が悪いので」と、当時の上司に休みを申し出ました。
仕事休んだの初めてですw
私としては今日1日まずは寝て様子見よう、くらいの気持ちでした。
しかし、朝に私が電話して数時間後、再び係長から電話が。
「ちょっとしばらく休んだらどうか」と。
多分、周りから見ても「こいつヤバいな」って思われてたんだと思います。
休職期間の過ごし方
私の休職は、ちょうど夏休期間でした。
1日も使ってない有給と夏休の合わせ技で、1か月くらい休めることに。
治療に専念して、一度は職場に戻るも結局ダメで今度は休職期間へ。
休職?休暇?
風邪とかで1日休むのは欠勤。
1週間以上とか、長期で休む場合が問題。
私のように、うつ病とかの診断ついてるわけじゃないけど、ちょっとメンタル来ちゃってるみたいな場合は、有給で休むみたいなパターンがあります。
心身の病気で、長期間休む場合、まず90日間病気休暇とれます。
それでもダメなら、最大3年間休職できます。
病気休暇の90日間は給料全額出ます。
その後の休職では、1年以内は80%の額の給料出ます。
私は、結局有給とか夏休も使い切っちゃった後に、休職しています。
私が体験していた休職は、厳密にいえば「病気休暇」ですね。
この記事では、呼び方を厳密には区別してません。
休職中に家族といない方がいいかも
警察官の自殺って、結構あるあるじゃないですか。
実際、私の後輩も1人、自殺しました。
そのせいか、私も「こいつ、死ぬんじゃないか」と思われたのか、休みに入って数日後なんと実家に強制送還されますw
ぶっちゃけ、私は両親と仲がよくないので、すごい断ったのですが、結局上司の車で実家まで送ってもらうことに。
申し訳ないのとで、なんかもうつらかったですね。
で、実家にいてかなりメンタルも落ちてるし、体もだるい。
家で寝てたら
- 「そんな寝てるんじゃない」
- 「ちゃんと起きろ」
とかめっちゃいわれるw
さらに、「お前は昔からあーでもないこーでもない」…
「家にいる方が死にたくなるな」と思い、私は勝手に官舎に帰りましたw
官舎ついた時は、めっちゃ安心しましたね。
家族が理解ないなら、家族と一緒にいない方がいいかもですね。
同居してて無理なら、少しでも一緒にいる時間減らすといいかも。
一度復帰するも再び休職
有給とかも使い終わっちゃうんで、いったん職場に戻ることになりました。
職場の上司とかはもっと休んでいいっていってたんですけど、私が戻りたいっていいました。
働いていない時間が、なんかすごくもったいない気がしちゃって。
今思えば、ちゃんと休んでから戻れば、警察官に戻る未来もあったのかなとか思います。
でも、当時は「自分がいてもいなくてもいい感」に堪えられませんでした。
あと、当時休職しながらお金もらえるとかも知らなかったんで、このままじゃ生活できないっていう焦りもありましたね。
実際には、貯金があるんで大丈夫なんですけどw
最終的には、警察官戻って早々にやっぱダメってなって、そのおかげで転職への決心もできたので、よかったとは思いますが。
休職から復帰したけどやっぱダメだった
一応、定時で帰れるようにとか配慮してもらってました。
でも、そんな定時で帰ろうと思ったら仕事にならないw
周りにもすごい気を使わせるし、自分もつらいしでやっぱダメ。
再び休みに入ります。
すでに有休をほぼほぼ使い切ってしまっていたため、休職扱いにしてもらいました。
厳密にいえば、病気休暇ってやつですね。
またやっぱり働けなくなっちゃった。
だから「もうこれはダメだ」「もう警察官、無理だ」って思いましたね。
休職中にどうやって転職活動するまで回復したか
もうダメだって思ってたんで、呆然とする日々を過ごしていたのですが、ある日「ヤマノススメ」というアニメを見ます。
元々オタクなので、なんか面白いアニメないかなと探してて見つけました。
「ヤマノススメ」は登山アニメ。
見てるうちに、自分も山に登りたくなった。
休み中は出かけたりしたっていい
休職してるのに、遊びに行くのなんか悪い気がするじゃないですか。
まして、私は官舎だったんでどっか出かける時に人に会ったらイヤだなって思ってました。
休み中に一度、当時の課長に診断書を渡しに庁舎に行ったことがあります。
「休み中、どうしてる?」と聞かれて「ずっと家で寝てます」といったら、課長が
「別に家にいなくても、出かけたり好きなことしていいんだぞ」
といってくれた言葉も思い出されました。
私は、最低限必要な登山靴とカッパとリュックを買って、登山へ。
「ヤマノススメ」のアニメに出てくる、飯能河原や森林公園とかにも行きました。
いわゆる聖地巡礼ってやつですね。
日光を浴びて運動するのはメンタルにいい
登山と聖地巡礼で自然に触れつつ、体を動かしているうちに、なんと心身ともに元気になってきたw
うつ病の治療で、光療法といって太陽光と同等の一定ルクス以上の光を浴びる方法があります。
それくらい日光を浴びるのは大事!
日光浴びたり、運動したりするのは、セロトニンの生成にかかわっています。
日光浴びて運動するのはおすすめ。
「よっしゃ!転職するぞ!」と意欲もわいてきました。
そして、転職サイトなどに登録し、転職活動をスタート。
無事に転職が決まり、退職したという感じです。
2度目の休職は、1か月ちょっとくらい使いました。
「休職中に転職活動していいの?」って思った人いるかもですが、大丈夫です。
私もなんもいわれませんでしたよ。
むしろ、在職中の私のしんどそうな様をみんな見てるので、よかったねっていわれたくらいですw
ちなみに、「ヤマノススメ」はアマゾンプライムで、全話無料です。
大自然と女子高生たちのほのぼの会話で癒されます。
警察官がうつ病や体の病気になったその後
病気がある程度よくなったら、病気になったその後の展開は以下のとおり。
- 警察官に戻って前のように働く
- 警察官に戻って配慮を受けながら働く
- 転職する
1.警察官に戻って前のように働く
実際、交番勤務時代の私の上司でいましたよ。
うつ病を経験しながら、現場に戻ってきた人。
交番勤務もこなしてました。
自分が大変な思いをしたことがあるからか、すごく部下の心身に気を使ってくれる人でした。
警察官という仕事自体はイヤじゃないなら、現場に戻るのもアリです。
あと、家族がいたりすると、そう簡単に辞められないって人もいると思います。
家族のためにまた警察官として働けるようになるためには、まずは治療に専念しましょう。
2.警察官に戻って配慮を受けながら働く
病気で現場に戻れなくても、そうそうクビにならないのが公務員。
私がいた警察署でも、メンタル病んで案内係として日勤の仕事だけしているおじさんいました。
他にも、免許関連の施設とか、メンタルを病んでしまって現場に戻れない人が勤務する部署とかありません?
配慮を受けながら、警察官を続ける方法もあります。
3.転職する
警察官という仕事自体が、もうイヤだって人もいるかと。
転職活動できるくらい元気になったら、転職もアリかと。
転職の流れ書いてるんで、元気になったら読んでみてください。
身体やメンタルの病気で障害者手帳を取得している場合
ちなみに、身体やメンタルの病気で障害者手帳を取得している場合、障害者雇用の仕事に転職するのもアリ。
就労移行支援という、障害のある方の就職を支援する福祉のサービスがあります。
くわしく知りたい人は、こちらの記事をどうぞ。
こちらの記事は、私が制作でかかわっています。
dodaチャレンジとか、手帳持ってる人向けの転職支援サービスもあります。
就労移行支援は通所型なんで、こっちの方が自由度は高いですね。
通所して生活リズムから整えたいなら、就労移行支援って感じです。
警察官が働けなくなった時のお金などの支援制度
おまけで、支援制度の話などをします。
まずは、90日間の病気休暇と3年の休職があります。
病気休暇は全額、その後1年以内なら80%に減額されますが給料出ます。
ちなみに、公務員の休暇制度はめっちゃ恵まれてます。
なので、このメリットを生かして、給料もらいながら、きっちり休んで病気治しましょう。
そのほか考えられる支援制度は、このあたり。
ただし、煩雑な手続きや受給条件などあるのがデメリット。
まとめ:警察官でうつ病になっても休職してもとりあえず休もう
今かかっている病気があるなら、まずは休みましょう。
元気になってからでいいので、興味があれば転職とか検討しましょう。
私は、警察官辞めて転職しましたが、後悔することなく今もハッピーです。
あなたの体調が少しでもよくなって、いつか自分に無理なく働ける日が来るよう応援しています。