人から言われたことを気にしやすい。
人の気持ちを考えすぎて、自分の言いたいことが言えない。
騒音や物音が気になってしまう。
「でも周りの人は自分とは違って気にしてないみたい…」
「自分だけがおかしいのかな?」
「この前、本屋でHSPというのを見かけた。自分ってHSPなのかな?」
この記事は、こうした疑問や悩みに答えていきます。
私は、臨床心理士と公認心理師の資格を持っています。
そして、私自身HSPです。
生きづらさのあまり公務員→会社員と経験して、現在はフリーランスとして仕事をしています。
この記事で分かることはこの3つ
- HSPの特徴
- HSPの人が抱える生きづらさ
- HSP関連のおすすめの本
そして、何より伝えたいのは
HSPでも大丈夫
ということです。
詳しく解説していきます。
HSPとは?
HSPとは、「Highly Sensitive Person(ハイリ―・センシティブ・パーソン)」の略です。
日本語では「とても敏感で繊細な人」といった意味になります。
5人に1人はHSPといわれています。
HSPとは、エレイン・アーロン博士というアメリカの心理学者が提唱した概念です。
日本では武田友紀さんという方の本で、HSPという言葉が有名になりました。
また、ロンドンブーツの田村淳さんが自身がHSPであることを発信して話題にもなりました。
こちらの動画も、HSPを知るための参考にどうぞ。
HSPの特徴
HSPの人は刺激に敏感です。
- 音や光などの物理的な光
- 人の気持ちや感情など心理的な刺激
何に敏感なのかは人それぞれです。
- 機嫌の悪い人がいると気になってしまう
- 冗談でいわれたことを真に受けて傷ついてしまう
- 同時に複数の仕事をやろうとすると混乱する
- 人の気持ちを考えすぎて、自分のいいたいことがいえず我慢してしまう
- 部屋の外でサイレンの音がすると気になる
など多くの特徴があります。
HSPセルフチェックリスト
HSPの提唱者アーロン博士のHSP公式ブログに、HSPのセルフチェックができるコーナーがあります。
テストは日本語です。
自分がHSPなのか気になる方は、チェックしてみましょう。
HSPの生きづらさ
HSPは、生きづらさがあります。
色々な特徴がHSPにはありますが、まとめると「生きづらい」かなと思っています。
特にHSPあるあるな生きづらさはこの3つ。
- 人と一緒にいることがつらい
- 仕事がつらい
- もはや生きてることがつらい
あなただけではありません。
「自分もそういうのつらい!」
「わかる!」
となるところがあれば嬉しいです。
人と一緒にいることがつらい
人と一緒にいることには多くのストレスが伴います。
- 相手の何気ない発言に傷つく
- 人の反応を気にして疲れる
- 自分の発言を「悪いこと言っちゃったかな」と気にしてしまう
人の行動は自分でコントロールできません。
敏感で繊細なHSPにとって「人」という存在は強い刺激です。
仕事がつらい
仕事にもよりますが、一般的な会社員の働き方はHSPの人にとって、かなりの生きづらさがあります。
- この仕事、自分がやった方がいいのかなと気を使って、大変なのに仕事を引き受けてしまう
- 自分のペースで仕事できない
- 通勤の人混みで疲れる
- 仕事も多いし、常にマルチタスク状態…
あげたらキリがありません。
会社員ってなんでこんなにしんどいんでしょうね?w
体験談:会社員がつらすぎてフリーランスになった私
私は現在フリーランスとして仕事をしています。
会社員など、組織で働く生き方がつらすぎましたw
朝も帰りも電車に乗って人混みの中、通勤しなければいけないことがまず無理。
正直、朝出勤した時点でかなり疲れ果ててました。
昼休みもみんなが同じ時間に取るので、外に食べに行ってもどこに行っても人、人、人。
無理…
直近では電話が鳴りまくる部署にいて、いつなるか分からない電話にいつもビクビクしていました。
クレームの電話も一定数あり、強めの言葉たちに心を消耗させる日々。
「仕事、つらい…」
このあたりの話はこちらの記事でも詳しくしています。
もはや生きてることがつらい
人間関係も仕事もつらい。
けど、生きるうえで人間関係はさけられない…
仕事もしないとお金なくて生きていけない…
結論、「生きてるのつらい…」
別に死にたいわけではないけど、とにかく
生きていることがつらい。
けれども、同じ職場の人は何でもないように仕事している。
自分が気になることも、どうやら世間のほかの人はあまり気にならないらしい…
「自分だけがおかしいのでは?」
大丈夫です。
あなただけではありません。
5人に1人程度の割合でHSPの人はいるのです。
HSPでも大丈夫
HSPとは生まれ持った特徴です。
他の病気やケガとは大きく異なります。
HSPは生まれ持った特徴
HSPの人が、敏感なのは「刺激を敏感に感じ取る神経システムによるもの」と考えられています。
身長が高い低いと同じように、刺激を敏感に感じ取るシステムがあることは生まれ持った特徴です。
刺激を受けやすい人は、神経の高ぶりに関連するノルエピネフリンやコルチゾールといった物質が多く分泌されているという研究結果があります。
HSPであること、生きづらいことは、あなたのせいでもありません。
そういう特徴を自分は持って生まれたということです。
背の高い人や低い人がいるように、HSPという刺激を受けやすい人がいるだけなのです。
とはいっても生きるのはつらい
HSPが生まれ持った特徴といわれても、それだけで生きることが楽になるわけではありません。
「なんだか自分は周りと違うらしい」という漠然とした生きづらさに「HSP」という名前が付くことで安心できる部分もあるでしょう。
そして、それが5人に1人の割合らしい。
自分だけではない、と思えることには意味があります。
とはいえ、社会の中で生きていく以上、人間関係は続くし、仕事もしなければなりません。
HSP関連のおすすめ本4冊
この記事だけでHSPが生きやすくなるための方法を解説することはできません。
なので、まずはHSPについての私のおすすめの本4冊を紹介します。
HSPとは何かについてを知り、快適に生きるための方法を見つけていきましょう。
「気がつきすぎて疲れる」が驚くほどなくなる 「繊細さん」の本
一番売れているHSPの本です。
- HSPとは何か。
- 刺激を防ぐにはどうすればいいか
- 人間関係を楽にするには?
- 仕事でつらいのはどうしたら…
HSPについて網羅的に書かれています。
HSPについて知るために、まずおすすめの1冊です。
わたしは繊細さん まんがでわかる! HSPが自分らしく生きる方法
文章の並んだ本が苦手な人におすすめです。
主人公の性格や境遇に共通点がある人は、特に共感しやすいと思います。
逆に
- 主人公に感情移入できない
- 絵柄が苦手
という場合は読みづらいかもです。
Yahooとかの知恵袋が本になった、みたいな本です。
自分はHSPだ、という人が具体的な生きづらさに立ち向かうための知恵が詰まっています。
「こんな時どうする?」に対する、実際の繊細さんたちの答えがまとまっています。
HSPの人たちの生の声なので、参考になります。
イラストも多く読みやすいです。
ただ、HSPとはいってもいろんなHSPの人がいます。
この人には合っていることも、自分には合わないということがあります。
そのため、ちょっと違ったな、と思う部分もあるかもです。
参考にできるところだけ、いいとこどりして取り入れましょう。
今日も明日も「いいこと」がみつかる 「繊細さん」の幸せリスト
自分はHSPだという人が、一歩進んで幸せに生きるためにどうすればいいのかというエッセンスが詰まった本です。
一歩進んで幸せに生きるための本、という色合いが強いので、今現在生きづらさがかなり強いという人だと難しさを感じるかもです。
生きづらさの強い人はまずは「繊細さん」の本 で、生きづらさを減らしましょう。
ある程度、自分が快適に生きられる環境が整っている段階で実践すると、より効果があるかと思います。
まずどれから読んだらいいのという方にも、まず「繊細さん」の本 がおすすめです。
一番売れているHSPの本という安心感もあります。
HSPとはまとめ
HSPについてまとめます。
- HSPとはHighly Sensitive Person、ハイリ―センシティブパーソンの略
- HSPとは、とても敏感で繊細な人
- 音や光、人の感情や言葉などの刺激に敏感で傷つきやすい
- 人間関係や仕事、生きていることそのものなど、いろんな生きづらさがある
- HSPは身長が高いなどの生まれ持った特徴
- HSPで刺激に敏感な人がいてもいい
HSPの人が自分らしく、自分のペースで生きていけることを応援しています。
自分なりの人生を、自分なりの速度で生きていきましょう。